トイレの水漏れの原因を知る
トイレの水漏れはすぐ対応が必要!
キッチンやバスルームなど、家の中に水回りのポイントはいくつかありますが、その中でも重大で、緊急を要するのがトイレの水漏れです。日々、大量の水を使うトイレで水漏れが起きると、床から水がしみ出して下階まで影響を及ぼしたり、トイレが使えなくなったりします。
それだけトイレの水漏れの原因を探し出すことは、緊急を要することであり、トイレなしには生きていけない私たちにとって死活問題と言える大トラブル。気づいたら、すぐに対策を。
トイレの水漏れが起こる原因
トイレの水漏れトラブルは、経年劣化による不具合がほとんどの原因と言われています。たとえばタンクと便器、便器とウォシュレット、便器と床の設置部分、それぞれのジョイント部分に使われるパッキンが古くなってヒビ割れたり、固定していたナットやネジが緩んだり。本来ならしっかりくっついていなければならない箇所ほど、時間と共に劣化して機能しなくなり、わずかな亀裂から水が漏れ出してしまうのです。
特に水漏れの原因のトップに上がるのが、トイレタンク。なにしろたくさんの水を常に貯めているところですから、何年も使っている間にタンク内の部品が正しい位置からズレてしまったり、接合部分が劣化したりといったトラブルが生まれてきます。
- 原因1. トイレタンクがうまく機能しない
- 原因2. 給水・排水パイプなどの結合部分にトラブル
- 原因3. ウォシュレットにトラブル
- 原因4. 便器まわりの損傷
トイレの水漏れ時に自分で対処する方法
まずは止水栓を閉める
トイレの水漏れが起きたさい、まずはトイレの水を止めるために止水栓を閉めましょう。止水栓は水道からタンクまでの水流を止める栓です。原因によっては止水栓を止めても、水漏れが止まることはありません。しかし水道からの水を止めることで、被害の拡大を食い止める効果はあります。
ウォッシュレット付のトイレの場合、漏電を防ぐためにも、トイレに繋がっているコンセントを外してください。
タンク付のトイレであれば、トイレの壁とタンクを繋いでいる配管に止水栓はあります。タンクがないタイプのトイレは、トイレの背中側に止水栓が収納されています。止水栓を覆っているパネルは取りはずせるようになっています。
多くの止水栓は、マイナスドライバーで閉められるようになっています。その他、付属の道具や手で閉められるタイプの止水栓があります。
止水栓が見つからない場合は家の水道の元栓を閉じましょう。見つけた止水栓が固くて閉められない場合も同様です。無理に閉めてしまうと、止水栓が故障し状況が悪くなる可能性もあります。
一戸建ての場合水道の元栓の多くは、屋外の地面の下です。マンホールのような金属でできた蓋がないか探しましょう。集合住宅の場合は、玄関横にある金属の扉に、電気メーターとともに並んでいます。
水漏れの状態をチェック
止水栓を閉めたら、水漏れの状態をチェックしましょう。まずチェックするべきことはトイレの外側に水が漏れていないかという点です。
トイレの外側に水は漏れておらず、便器の中で水が止まらず流れ続けるときは、タンク内に問題があることが多くあります。
トイレの外側まで水が漏れている場合は、さらにどこから水が漏れているかチェックしましょう。タンク・配管・便器などどこから水が漏れているかによって対処方法が変わります。
または水漏れはないのに、タンク全体が濡れているということがあります。床下もあまり濡れていない場合、結露が原因の可能性があります。トイレを使ううえで問題がなければ、換気扇をつけたりトイレの扉を開けたりして、空気の循環をよくし様子を見てみましょう。
便器の中の水が流れ続けている場合
便器の中の水が止まらず流れ続けているときは、タンクの中に問題があることが多いです。タンクの蓋を開けて、タンク内の部品がきちんと連動しているか確認しましょう。
タンクの蓋は、そのまま外れるタイプと蛇腹ホースで接続されているタイプがあります。蛇腹ホースで接続されているタイプは、タンクの蓋を少し持ち上げてから、蓋の裏にあるナットを手で回して緩めましょう。ゴムホースつきのタイプも同様に手でバンドを緩めて外します。
タンクの蓋を開けたら以下のポイントをチェックしてください。
- プラスチックでできたボール(浮き玉)はきちんと浮かんでいるか
- プラスチックでできたボール(浮き玉)に繋がっている配管から水は漏れていないか
- 底にあるゴムでできた栓(オーバーフロート弁)は外れていないか
- 底にあるゴムでできた栓(オーバーフロート弁)と水を流すさいに引くレバーをつないでいる鎖が絡んでいたり千切れたりしていないか
- 縦に立っている長い管(オーバーフロー管)は折れていたり穴が開いたりしていないか
- その他の配管から水は漏れていないか
浮き玉やオーバーフロート弁に問題がある場合は、ホームセンターで新しいものを購入し交換すれば解決します。
配管から水が漏れている場合は、ゴムパッキンの劣化やナットのゆるみが原因か、配管にヒビが原因かチェックしましょう。
前者が原因の場合、新しい部品を用意し自力で交換することもできます。部品の取り換えにはコツがいるため、分からない場合は業者に頼ることをおすすめします。後者の場合は、すぐに業者に連絡したほうがよいでしょう。
ウォッシュレットからの水漏れが止まらない場合
ウォッシュレットからの水漏れが止まらない場合、リモコンの電池切れか、ノズル内の便の故障の可能性があります。
ウォッシュレットは操作ボタンが便座の横にあるタイプと、トイレの壁にかけてあるタイプの2つのタイプがあります。便座の横にあるタイプは、コンセントから電気をとるため電池切れは置きません。トイレの壁にあるタイプは、電池によって動いているため電池が切れると操作ができなくなります。
運悪くウォッシュレット操作中に電池が切れると、ウォッシュレットの停止ができなくなり水が流れ続けます。操作ボタンが壁掛け式の場合は、まずは電池交換からしてみましょう。
電池を交換しても水が漏れ続ける場合、ウォッシュレットのパッキンが劣化している可能性があります。パッキンは市販されており、自力で交換することも可能です。交換する自信がない人などは、業者を呼んだほうがよいでしょう。
トイレの外側まで水が漏れている場合
トイレの外側まで水が漏れている場合は、さらにタンク・配管・便器のどこから水が漏れているのかチェックしましょう。
配管から水が漏れている場合は、劣化などが原因で配管にヒビが入っているか、ゴムパッキンやナットが緩んでいるかのどちらかが原因です。ナットが緩んでいる場合は、装具を使ってナットを締めてあげれば解決します。ゴムパッキンが劣化している場合は、自身で取り換えるか、取り換える自信がなければ業者に取り換えてもらうとよいでしょう。
配管・タンク・便器が割れヒビから水が漏れている場合は、シリコンシーラントやパテなどの補修材を使えば、応急処置として水漏れを止められます。ただし交換は必用ですので、できるだけ早く業者に連絡しましょう。
上記の方法で解決しない場合は、調査や解決に専門家の力が必要な可能性があります。短時間の解決を目指すためにも、早めに業者に相談することをおすすめします。