トイレの止水栓の開け方&閉め方

水まわりの修理を行うときに必要な止水栓の開け閉め。中でもトイレの止水栓は、水量を調整するなどしなければならないので大変です。このページでは、止水栓の開閉方法に加え、水漏れした場合の対処法なども合わせてご紹介。必要な用具や部品の販売先など詳しく解説してあるので、万が一の場合に参考になります。

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トイレの止水栓の開け方&閉め方

水まわりの修理を行うときに必要な止水栓の開け閉め。中でもトイレの止水栓は、水量を調整するなどしなければならないので大変です。このページでは、止水栓の開閉方法に加え、水漏れした場合の対処法なども合わせてご紹介。必要な用具や部品の販売先など詳しく解説してあるので、万が一の場合に参考になります。

トイレの止水栓の開閉方法

画像02 トイレをはじめ、洗面所や浴槽、キッチンなど水回りには必ず「止水栓」がついています。止水栓という言葉を聞いたことがあっても、実際にどこにあるのか知らない人や、触ったことのない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、止水栓について詳しくご紹介。どこにあるのか、どのように開けたり閉めたりするのか、もしも故障した場合は自分で直すことができるのか、業者にお願いしなければならないのかなどを解説していきます。

画像02

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止水栓とは

止水栓とは、言葉の通り「水を止めるための栓」のこと。私たちが使っている水道水は、配水管を通り、分水栓によって各家庭ごとに分けられ、分けられた水は、給水管を通り、蛇口へと運ばれてくるという仕組みになっています。普段、水を出したり止めたりする場合、一般的には蛇口を捻りますが、この蛇口は水が流れ出る最後の出口部分。それよりも奥側、つまり給水管と蛇口の間に設置されているのが止水栓です。

止水栓の役割

では、止水栓はなんのためについているのでしょうか。普段、水を出したり止めたりするだけなら、蛇口があれば十分ですが、この蛇口が万が一、故障した場合は新しいものに交換しなければなりません。交換する際にどこかで水をせき止めておかないと、交換している間、ずっと水が出っぱなしになってしまいます。ですので、トイレや台所、洗面所など家庭内にある水まわりには、個別の止水栓が設けられているケースがほとんどです。

もし、止水栓が見当たらない場合は、止水栓よりももっと手前に設置されている元栓を閉めると、水が出てくるのを防ぐことができます。ただ、この元栓を閉めてしまうと家全体の水がストップしてしまうので注意が必要。他の水も使えなくなってしまうので、できるだけ元栓ではなく、止水栓を閉めるようにしましょう。

止水栓はどこにあるの?

次は、止水栓や元栓がどこにあるのかを説明していきます。ひとことに止水栓といっても場所によってタイプが異なる場合があるので、どのような形式のものがあるのかなどをしっかりと把握しておきましょう。

戸建ての元栓

一戸建ての元栓は、家の入口や家の壁など屋外に設置されている水道メーターのボックスの中にあります。水道メーターは、青色のプラスティックのフタや鉄製の四角いフタをしてあることが多いので、探してみましょう。水道メーターと並んでいるハンドルが元栓です。車のハンドルのように回して止めるものや、指でつまんで捻るタイプなどがありますが、どちらも右側に回転させると栓をすることができます。少しでも開いていると水が流れてきてしまうので、閉める時は最後までしっかりと閉まっているか確認おきましょう。普段、回すことがないので、開いた状態のまま固まっているケースがあります。人の力では、なかなか回らないことがあるのでペンチなどの工具を準備しておくと安心です。

水道メーターのとなりに元栓がない場合は、水道メーターの近くにある円形状の鉄フタがないか調べてみましょう。中を開けてみると元栓があるはずです。このタイプの元栓を開いたり閉じたりする場合、専用の道具が必要となり、手で回すことはできません。

探しても元栓の位置が分からない場合、賃貸住宅なら住宅の管理者に、持ち家の場合は水道局や自治体の水道課にそれぞれ相談してみましょう。

マンションやアパートの元栓

マンションやアパートなどの集合住宅の場合は、玄関の横にある水道メーターの中にあります。ハンドルタイプのものが多いので、回せば閉めたり開いたりすることが可能です。分かりやすい位置に設置されていることが多いですが、見当たらないようでしたら、マンションの管理人や大家さんなどに尋ねてみましょう。

屋内の止水栓の場所

続いて、屋内にある水回りの場所ごとに設置されている止水栓について紹介していきます。

まずトイレの止水栓ですが、トイレには壁からタンクにつながっている給水管があり、その中間のどこかに止水栓が取り付けられています。注意が必要なのは、ウォシュレットタイプのトイレの場合。ウォシュレットには、止水栓のほかに専用の止水バルブが設けられています。止水栓と間違えてこちらを閉めてもタンク内に運ばれてくる水はストップしないので、間違えないようにして下さい。

次に台所の止水栓です。台所の下にある扉を開いて、中をのぞくと奥に下から上へ2本のパイプが延びていて、一般的には、向かって右側が給水管、左側はお湯が通る給湯管となります。それぞれに止水栓が設置されているので、捻ると水やお湯を止めることが可能です。手で回すハンドルタイプとマイナスドライバーを差し込んで回すタイプがありますが、どちらも簡単にまわすことが出来ます。

洗面所の止水栓を閉める時は、台所の時と同様に下の扉を開いてみて下さい。同じように配水管と給湯管が延びており、真ん中部分に止水栓があります。

浴室にあるシャワーやカランの止水栓は、蛇口本体に設置されているケースが多いです。蛇口は、メーカーや型式によって形状が様々なので、止水栓も色々な場所にあります。一目で分かる場合や一方、全然それらしき栓が見当たらない時もあるので、説明書を読んで確認するのがおすすめです。

元栓が回らない時の解決方法

蛇口など水回りで故障が起きた場合、止水栓か元栓を閉め、水が流れないようにしてから作業を行わなければなりません。中でも元栓は、普段、なかなか回す機会がないので、固まっていたり、ネジのくぼみがなくなっていたりして回せないというケースも見受けられます。このような場合に知っておくと便利な栓の回し方を説明しますので、参考にしてみて下さい。

屋外の元栓の場合

屋外にある元栓は、大きく分けてバルブタイプとハンドルタイプに分類。それぞれのタイプごとに紹介していきます。

バルブタイプの止水栓が固くて回せない時は、ペンチかモンキーレンチを使ってみましょう。止水栓が開いている時は、バルブが給水管と平行になっています。水を止める時には、バルブの向きを給水管に対して垂直にしなければなりません。ですので、ペンチやモンキーレンチでバルブをつまんで時計回りに90度に回してやると垂直になるはずです。

ペンチやモンキーレンチを使っても動かない場合は、トンカチなどで叩いてみるのもおすすめです。ですが、あまり強く叩きすぎるとバルブごと壊れてしまう可能性があるので、小刻みに叩いてみて少しずつ動き出したら、ペンチやモンキーレンチに切り替えましょう。

また、これらの工具が一切ない場合は、バルブにタオルなどを巻き付けて、時計回りの方向に引っ張ってみると動かすことができるかも知れません。ただし、注意しなければならないのは、この方法だとバルブをある程度、閉めることができても、最後まで閉めきることができないことです。元栓は少しでも開いていると水が流れてしまうので、タオルで引っ張って動いたら、最後は近くに落ちている石などを使ってバルブが完全に閉まるまで叩きましょう。

一方、ハンドル式の元栓が回らなくなってしまった場合は、トンカチとマイナスドライバーを使うと回すことが可能です。最初にマイナスドライバーを手に取って、先端部分をハンドル部分にあてがいます。後は、マイナスドライバーの柄の部分を、トンカチを使って力を加えるだけ。一度に大きな力を加えるのではなく、少しずつ叩いてみましょう。動き出したら後は、手を使って回すことができるはずです。

バルブ式、ハンドル式のどちらでもKURE5-56のような潤滑剤を塗っておくと回りやすくなるので、自宅にあれば使ってみるのも良いかもしれません。

トイレの止水栓は調整が必要

止水栓は、完全に開くか閉じるかのどちらかにしておくのが一般的ですが、トイレの止水栓だけは例外です。トイレの止水栓は、タンクへの給水量を調整する役割があるので、部品交換などで止水栓を閉めてしまった場合は、開くときにちょうどよい量の水が流れるように調節してあげなければなりません。

トイレのタンクには、水がタンクにたまりすぎてしまった場合に排水をするオーバーフロー管が設けられていますが、止水栓を開きすぎてオーバーフロー管から流れるよりも多い水量がタンクに供給されてしまうと、タンクの上から一気に水があふれてしまいます。逆に、水量が少ない場合は、トイレタンクに水がたまるのに時間がかかってしまったり、タンク上部にある手洗い管から出る水が少なくなってしまいます。

水の量を元に戻す一番簡単な方法は、止水栓を閉める時に何回、回したかを覚えておくことです。閉める時に「時計回りに2回と半分回した」などと覚えておけば、作業を終えて開く時に、同じように反時計回りに2回半回せば元通りにすることができます。ですので、止水栓を閉める時には、どれぐらい回すと栓が完全に閉じたのかをきちんと確認しておくことが重要です。

止水栓を閉める時に回した回数を忘れてしまった場合は、自分で水量を調節しなければなりません。一番、簡単なのは、便器に水を流してタンクに水がたまる時間を計測する方法です。一般的には、1分30秒から2分程度が目安になるので、それくらいでタンクに水がたまるように調整しましょう。

比較的、新しいタイプのタンクは、便器に水を流す方法以外でも調整することが可能です。タンクのフタを開いて、タンク内にあるボールタップを手で押し下げるとどんどんタンク内に水がたまっていきます。そしてオーバーフロー管から排出される水の量と給水される水の量を比較しながら止水栓の開き具合をチェック。オーバーフロー管よりも1センチ以上、上に水がたまらないぐらいの水量が目安となります。

どちらの調整方法も難易度はそれほど高くないので、自分で試してみるのがおすすめです。

トイレの止水栓から水漏れした場合の対処法

止水栓の故障で一番多いのが、止水栓からの水漏れ。この水漏れは、止水栓のパッキンの老朽化が原因で発生するケースがほとんどです。それでは、どのようにすればパッキンが交換できるのかを説明していきます。

トイレの止水栓は、ハンドルタイプとマイナスドライバーなどで回すマイナス溝タイプの二つに分けることが出来ます。

まずハンドルタイプの場合は、ハンドルを取り外さなければなりません。ハンドルの中央部分にあるカラービスを外すとハンドルを引く抜けるようになります。ハンドルを外したら根元にあるナットをウォーターポンプフライヤーなどの工具で緩めましょう。ナットを外すとパッキンが出てくるので新しいものに交換すれば完了です。中には、ナットの裏側にパッキンがセットされている場合もあるので、ナットを外してもパッキンが見当たらない時は、ナットの裏を確認しましょう。パッキンは、100円前後で販売されており、ホームセンターなどで購入することが可能です。メーカーによってサイズや形状が違うので、きちんと確認してから買うようにしましょう。

次にマイナス溝タイプのパッキン交換方法ですが基本的には、ハンドルタイプのケースと同様です。止水栓がついている部分にあるナットをウォーターポンプフライヤーで緩めると黒いゴム状のパッキンが出てきます。手にゴムの成分が付着して黒くなったり、ゴムが固くなってしまっていたら取り換えが必要だという合図です。パッキンを取り換えたら同じ手順で元に戻せば取り換えは完了です。

ハンドルタイプもマイナス溝タイプもパッキンを取り換える時には、元栓を閉め、水が漏れないようにしてから作業を行うようにしましょう。

困った時は、水道業者に相談

自分で止水栓のパッキンを交換できない時は、専門の業者に連絡して交換してもらいましょう。パッキンを交換しても直らない場合は、止水栓ごと交換する必要があるので、業者に依頼するのがおすすめです。

止水栓を交換するする場合は、手間賃が7,000円~12,000円、部品代が3,000円~6,000円、出張料が2,000円~4,000円程度。パッキンを交換だけならば、部品代が数百円で済むのでこれよりも安くなります。

パッキンを交換だけならば比較的、簡単ですので一度挑戦してみて下さい。ですが難しそうだと判断したら無理はせず水道業者に相談するようにしましょう。

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